EMON PHOTO GALLERY Exhibition Gallery Space Artist Contac&MAP News EMON,Inc
 



 

無限の展開にむけて、その序曲が奏でられた写真展。
点と点を結んで1本の水平線が浮かび上がって来る。
縦に現れた次の二つの点もまた、1本の垂直線をつくって空間の中で十字に交差した。

 
 
  「CROSS POINT」は、この春、日本大学芸術学部写真学科を卒業し、それぞれの道を歩み始めた卒業生4人による、静かなモノクロームの写真展だ。
「光」を捉えた点と点。「時間」を封じ込めた点と点。
そのクロスした中心からは、作者たちの清々しいイメージが立ち上がり、未来と無限の展開にむけての序曲が奏でられている。
五月女と村山は、互いに異なる視点で「光」を捉え作品作りに挑んでいる。「太陽の光」「闇の光」。その光に対して向けられたふたりの眼差しは、対照的なコントラストを放って興味深い作品に仕上がった。
 一方自然の普遍性を捉えた阿部と高橋の作品は、被写体こそ異なれど、永遠なる時間の流れを自然の中に発見して印画紙に封じ込めようとした意欲作だ。
 

写真表現の本質的な主題に正面から向き合おうとする姿勢や、ゼラチンシルバープリントへのこだわり。それは、アカデミックな理論を通して育んできた技術的な評価よりも、作者達の中に独自性を優先させようとする意志が、いまここにすこしずつ表れ始めているのかもしれない。
それぞれの輝く眼差しで捉えた「光」と「時間」。
その独自の世界観は互いに共鳴しあい、この空間に静かに響くことであろう。

2006年4月
エモンインクディレクター 小松整司