亀山和明個展
平日 11:00〜19:00
土,日曜 11:00〜18:00
4月23日(月)休館日
ここに、1,096枚の海のスケッチがある。
画家・亀山和明氏によって2004年1月4日から2007年1月3日までの3年間、湘南・七里ガ浜の風景を一日も欠かさずに描かれた作品。
亀山氏は、鎌倉へ移り住んで3年。以前は広告制作会社の代表として舵を取り、長年アートディレクターとして活躍するも、ある日突然画家宣言。以来、七里ガ浜の表情を描き続けて来た。
この堆積した1,000枚を越えるスケッチは、亀山氏が目指そうとしたイメージのエスキース。何を描き、表現していくかを模索する日々であったこと、またこれからの表現を見極めるための3年間だったと言う。
3年の節目を迎えたこの春、亀山氏は修行のように繰り返して来た日々に一度ピリオドを打って、いま次のステージに向かおうとしている。
彼が見た海の色は1日足りと同じ色はない。
海なのだからブルーを連想させるが、彼の作品を見ればそれが観念だったと知らされる。朝日のオレンジから紫にかかるグラデーション。水面に映った無数の煌めき。晴天のコバルトブルーは目に眩しいが、雨の日のグレイッシュなダルトーンは重苦しささえ横たわっている。
見えたままに、そのままに。
そのエスキースは、氏の存在証明であるかのように、ただ海と関わった事実が淡々と刻まれる。
今展では、3年間描き貯めてきたエスキースをもとに、新たに36点の絵画を発表する。新作は、筆を勢いよく滑らて独特のマチエールを浮かび上がらせて、人物等のモチーフは逆光によってエッジを滲ませハレーションを起す。光と影を大胆に描いているのが特徴的だ。
抽象と具象の狭間に描こうとした亀山氏の光と影。
これほどひとつのシチュエーションに執着し、情熱を傾けた画家に出会うことは滅多にない。
2007年3月 ディレクター 小松整司

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写真家 ・ 目羅 勝
亀山和明の「七里ガ浜・9 Library〜ライブラリー〜」にようこそ!
一日一枚の絵を残す。これは見る人にとって、どうでもいい事であり、もしかすると苦痛かも知れない。それでも見て欲しい。描がかれていない絵の部分に、見ているあなたにしか見えない「何か」を発見出来るかも知れないから...。
1998年8月6日に彼のデザイン事務所 G-1(新富町)に写真の上がりを届けに行った時、初めて亀チャンに会った。サッポロビール、所ジョージ「私はずーっと黒ラベル」の広告写真。ニコニコしているが、「飲み込みが早く、的確な仕事をするデザイナーだなぁ〜。」と驚く。次は1999年12月14日に某デザイン事務所の忘年会。ニコニコしながら「あの時はどうも....。」と言われる。近くのバーに行く。「記憶力のいい人だ。」と改める。その次ぎは2000年3月14日に僕の事務所に打ち合わせに来た。「藤岡弘、氏を撮って欲しい。」と言われる。名刺はトータスルーム(原宿)という名に変わっていて、これまた全く無駄のなく、的確に内容を僕に伝えた、「なんと頭の回転の早いアートディレクターだ。」と少し恐ろしさ感じる。気が合ったのだろう〜、それからはず〜と会っている。シリーズの仕事をし、酒を飲み、花火を見た。
2000年6月、「事務所をたたみ、湘南に住処を変え、画家になる。」とさらりと言われる。「え、!」って僕は絶句する。「迷ってないなぁ〜、強い意志だなぁ〜。」と感じる。「食えるの?」とか、「スポンサーは居るの?」など、月並みの事は一言も言える隙がなかった。
僕は97年4月1日から99年3月31日までの三年間一日一枚の写真を残していた。「A Day in the Life」という写真群。そう、その真只中、亀チャンと会っいたのだ。3年間と2ケ月続いた最後の写真は2000年6月6日の父親のデスマスク。次に日一度もシャッターを押せなくシリーズは終った。それ以降プリントを残すが、途切れた緊張感はもどらない。虚無感に陥る日々。それから4年後、亀チャンは一日一枚の絵を残し始めた。僕は誰の為ではなく、生きている証拠を残したかっただけ。亀チャンの場合は解らない。
亀チャンはこの展覧会で、この一日一枚の絵を2007年1月3日で終えたと言う。何故か同じ三年間。理由は聞いていない。今度は、ゆっくり聞く事にする。酒を飲みながら、一晩では終らないであろう....。けして線ではない、点と点で繋いだ三年間。亀チャンは描き続けた。ここに生きざまが並んでいる。体調が悪い時でも描き続けた。
一枚一枚に独自の息を吹き込んだ。誰にも解らない、何かを感じながら...。では見る我々は何を感じたらいいのか?温度?何の?風?何処からの?光り?強いの?弱いの?匂い?どんな?
何でもいいのです。探索するのはやめましょ。率直に見て欲しい。この絵群を見て欲しい。出来ればあなたは何かを発見して「今日」という日を覚えていて欲しい。ただそれだけ。
亀山和明ワールドにようこそ!一日一枚の絵の次に何を見せてくれるのだろう。亀山和明ワールドにヨウコソ!ニコニコしている侍がここに居ます。
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