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EXHIBITION

2017

6th EMON AWARD | 受賞者展

特別賞受賞者 岡本裕志展 2017/09/19 tue - 09/30 sat

<オープニングイベント>

トークセッション岡本裕志 × 今井紀明(NPO D×P代表、本作主人公)

9月19日(火)17:30~ 入場: 1000円

https://www.facebook.com/events/2596717513897591/?fref=ts

EMON AWARDは、写真・映像の新たな支流を創りだそうとするアーティストにフォーカスする公募展。第6回を迎えた募集では、ドキュメンタリーからコンセプチュアルまで102名の個性的な作品が寄せられ、今年2月にファイナリスト8名による公開プレゼンテーションと審査が行われました。 6thEMON AWARDクランプリに輝いたのは、無作為に集めた人物写真を使って記録と記憶を探求した、コラージュ作品の大坪晶。また特別賞として、ドキュメンタリー作品の岡本裕志、ミニマルな写真表現を追求した神林優がそれぞれ受賞。芸術と密接に関わろうとする写真メディアの可能性を追う3人のアーティストの作品をご覧いただきます。 グランプリ展は8月18日から、そして特別賞展へと2か月に渡るエキシビションがスタート致します。

We do not need you, here. / If I could only fly.

2004年、ある事件をきっかけに日本社会の誰もに名前と顔を知られることになった作家の友人の過 去を遡り、再構築を試みたコンセプチュアルドキュメンタリー作品。作家の友人の体験を元に、事件が 起きたことで降りかかってくる匿名の批判と誹謗中傷、集団の中で個人を簡単に異端へと追いやる日 本の社会構造に焦点が当てられています。他者へ「後ろ指をさす」という行為は絶えず社会の中で循 環し、我々の生きる社会では常に誰もが誰かに後ろ指をさされる存在であるのかもしれません。現代 社会における他者への「不寛容」について、作家の写真や様々なアーカイブ資料などを組み合わせて 一つの物語として表現されています。

ステートメント

これは、僕の友人の個人的な体験を元にした日本社会における 「不寛容」にまつわる物語である。
2004 年 4 月、当時 18 歳の僕の友人は日本中の誰もがその顔と名前を知る 存在となった。

古くから日本社会は無数の地域コミュニティで構成され、人々はそれぞれ 己の属するコミュニテイの中で、助け合いながら生活を営んできた。 その一方で一度、共同体の秩序を乱す者は、完膚なきまでにその社会から 排除されるのが常である。

集団の和を乱す異端の存在に対して、我々は後ろ指を指すのである。 それはときに社会の正義のために。 ときに理由のない憎悪のはけ口として。 ときにくだらない日常を満たすささやかな楽しみとして。

誰もが誰かに後ろ指を指し、誰かに後ろ指を指される存在であり続ける。 あなたが、我々の社会の一員である限り。

岡本裕志

1990年東京都生まれ。立命館アジア太平洋大学(社 会学・人類学を専攻)卒。在学中に東部アフリカを訪 れる。卒業後、映像制作会社勤務を経て写真家、映像 ディレクターとして独立。社会と個人の関係性に注目

し、国内外でプロジェクトを行う。 2016年写真集「Recruit」DummyAward Kassel 準グランプリ受賞(ドイツ)。 FoamMagazine掲載

( オ ラ ン ダ )、ニ ュ ー ヨ ー ク 近 代 美 術 館( M o M A )ラ イ ブラリー)永久収蔵。

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