EXHIBITION
2017

6th EMON AWARD | 受賞者展
特別賞受賞者 神林優展 2017/10/03 tue - 10/14 sat
EMON AWARDは、写真・映像の新たな支流を創りだそうとするアーティストにフォーカスする公募展。第6回を迎えた募集では、ドキュメンタリーからコンセプチュアルまで102名の個性的な作品が寄せられ、今年2月にファイナリスト8名による公開プレゼンテーションと審査が行われました。 6thEMON AWARDクランプリに輝いたのは、無作為に集めた人物写真を使って記録と記憶を探求した、コラージュ作品の大坪晶。また特別賞として、ドキュメンタリー作品の岡本裕志、ミニマルな写真表現を追求した神林優がそれぞれ受賞。芸術と密接に関わろうとする写真メディアの可能性を追う3人のアーティストの作品をご覧いただきます。 グランプリ展は8月18日から、そして特別賞展へと2か月に渡るエキシビションがスタート致します。
PREFERENCE
遠くから見ると淡いホワイトのグラデーション。神林の写真は鑑賞者が近づくに順い、それらがスケー トリンクの滑走痕、カッティングマットに残ったキズ痕、そして紙の折り目等が写っていることに気づき
ます。 人が介在することで残った無数の線。その意図せず顕れた線をサンプリングするだけでなく、そこに 最小限の光を取り込んで作品化しようとする作家の視点。ミニマムな表現を通じて鑑賞者と作品の距 離を縮め、静かな対話をつくり出そうとしています。
ステートメント
スケートリンクの滑走痕、カッティングマットに刻まれた痕、折り紙の折り目。
無数の線は、それぞれが私たちの運動の軌跡です。
具体的な運動の軌跡のイメージを、抽象的な線という観念に還元してみる
現実のイメージが写真を通してその観念の実現としての写真となること。
私が楽しんでいるのは、写真を通して行うそんな個人的な遊戯なのかもしれません。

神林優
1977年長野県生まれ。2002年多摩美術大学卒業。 2010年文化庁新進芸術家海外研修制度で渡米し、 NYを中心に活動を行う。主な展示に「トーキョーワン ダーウォール」東京都現代美術館2009年、「Three Japanese Contemporary Photographers」 hpgrp gallery New York 2011年等。